一〇〇〇年の時を経て残る里人の思い

2012.01.08

雅な都から遠く離れた悲劇のヒロインを、心優しき里人達は手厚く持て成した。とりわけ、取り立てて美味しい食べ物が少なかった土地ゆえ、何か建礼門院の慰めになるようなものを、と献上したのが紫蘇の葉を使った漬物であった。今も夏になると大原の里は紫蘇の葉の紫色に染まる。茄子や胡瓜などを紫蘇の葉で漬け込んだ漬物は御所を思わせる紫色。たとえ隠棲したとしてもかつては栄華を誇った皇后の身。その誇りだけは失わせまいとする里人たちの心根にいたく感動した建礼門院は、この漬物を「紫葉漬け」と名付けた。

(関連情報)
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後にそれは「柴漬け」と呼ばれるようになり、一〇〇〇年の時を経て今もなお、洛北、大原の特産品として人気を集めているのである。





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