日本でも航空自由化(ビッグバン)が始まったことで新規の航空会社が参入し、国内線にも格安運賃が登場した。これからビッグバンはどのように進むのか。米国に遅れること二〇年、日本の航空自由化は、世界の主要国の中でいちばん遅れてスタートした。(1)運航便数が需要を大幅に上回って市場を混乱させないように監督官庁の運輸省(現・国土交通省)がコントロールしてきた「需給調整」、(2)業界の秩序が乱れないように制限していた「新規参入」、(3)利用者が高い負担を強いられないよう、また航空会社が適正な利潤を確保できるよう守られてきた「認可運賃」、の三本柱の経済的規制が、一九九七年から二年かけて外されてきた。
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基本的には国内市場は「完全自由化」されたはずなのだが、米国のように全面自由化されないのは、首都圏、関西圏の空港容量がボトルネックになって完全な自由競争にならないこと、いたるところにある既存社の既得権が大きく働いて新規参入社は同じ土俵で競争できないこと、そして監督官庁が経済的規制を全面的に撤廃することをためらっているからである。そのため、既存社の大手三社と新規参入組の戦いになってしまっている。ほんとうにビッグバンの効果を生かすには、新規参入社が既存社と対等に戦えるだけの土壌づくりが必要になる。